ソーシャルワークという価値のプレゼンテーションを行なう意義について考える

公開日: 2013/02/13 MSW 思索




1月は病床稼働率95%を切る日が無く終了した。
ほんと、Dr、Nsはすごく忙しそうだ。


そして、ソーシャルワーカー部門も、それなりに忙しい。
でも、Dr、各病棟NSからの「この患者さんの退院準備、まだ整ってないんですか?この人の転院先、まだ決まらないんですか?」という問いつめられることはほぼ(笑)無い。
その一言が、ソーシャルワーカーに対し乱発される現場は、意味の無い摩擦を生むし、そして何より、ソーシャルワーカーが精神的に疲弊してしまう。


その一言が乱発される原因には、ソーシャルワーク部門の「問題解決能力の有無」という側面のほかに、「他部署に、ソーシャルワークをどのように理解してもらうか。活用してもらうか」という「プレゼンテーション力の有無」という側面もあるように思う。


この一言を浴びせられないというのは、しあわせなことだ。
前に勤務していた病院では、その一言に戦々恐々していたから。

今現在、その言葉を浴びせられることがないのは、4人のソーシャルワーカー各自が、日々の業務の中で、「ソーシャルワークという価値のプレゼンテーション」をひとりの患者さん家族のケースを通じて、他部署のスタッフに対して行い続けてきた結果なのかもしれないと思う。(そう思いたい。笑)


病棟のNSから「この人はソーシャルワーカーに介入してもらって、こういう経過があったし、明日、こういう目的で医者から病状説明するから、○○という点でソーシャルワーカーにいてもらったほうがいいと思うから、同席して欲しい」

主治医から「で、これはどう思う?」って意見を求められて、一緒に意見をすり合せ、「よし、この方向性で、こうやっていこう!」


そういう場面に立ち会うと、チームの一員としてそこに存在していると感じることが出来る。


「社会的困りごとのある患者さん家族を病院から無事退院させる」というただひとつのミッションだけしか果たすことの無いソーシャルワーク部門はつまらない。そしてかなしい。


他部署から「その職種としての、ある根拠に基づいて、この部分にソーシャルワーカーに関わって欲しい」というボールを多く投げられるようになると、この仕事はものすごくおもしろくなる。そのためには
「ソーシャルワークという価値のプレゼンテーション」を現任者ひとりひとりが他職種に対して、ケースを通じて行なっていく必要がある。


医療現場における「チームという土台」にソーシャルワーカーが乗るために、丁寧に、細かく、考え、洗い出すべき要素がきっとある



自分が満たされた瞬間、「んで、これを、誰に、どう還元するか」という段階へ考えが移行するようになった。
「自分が1人の専門職として満たされた経験」だけで終わらせることのないように、そこにも手をつけていきたい。


そうしたら、もっと多くのソーシャルワーカーが、今よりワクワクして現場に立てるのかもしれないな、と夢をみている。そして、それは自分にとっても望ましい未来だな、とも思う。




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