チームとしての力を総動員することを目的とする「他機関・他職種への連携アプローチ」に関する一考察

公開日: 2013/04/10 MSW 思索

先日、職場外でスーパーバイズを受けた際、「ブリーフセラピー」を多用しているという指摘をバイザーから受けた。


一度に扱うには大きすぎる問題を、分解し、各々を「ショートターム」でどう扱い、対処するかということを常々意識して、患者さん家族と話を進めていくようにしていることは、特にここ数年大きな変わりはない。


ひとつ大きく変わったのは、他職種、他機関のスタッフに対して、アプローチをする際のコミュニケーションを緻密に(自分なりに。笑)構成するようになったということ。そこに頭と時間をきちんと投入するようになった。



他職種、他機関のスタッフと意味を共有することなく、「ただ為してもらう」だけの仕事は、単発の、かつ、やっつけ仕事になってしまう可能性が高くなる。(ようは、めんどくせーなと思われながら、しぶしぶやってもらう、というやつです。)


これでは、相手に「+αの創造性」を提供してもらうことは難しいし、何より、「今、この問題がとりあえずなんとかなれば、それでいい」という短絡的な思考に帰着しがちになってしまう。



これは、非常につまらないことだと思う。



他機関、他職種のスタッフと一緒に、為すことの意味を共有し、モチベーションの風船に空気を注入し合いながら(つまりは、そのスタッフにとっても、その職種からみても意味を見出せることだということをコミュニケーションの中で伝えていく)協働していくことができれば、チームアプローチは、名目通り「チームとしての力」を基盤とし、そのパワーを総動員できるようになる。



そのために、まずは、相手(スタッフ)をよく観察することに尽きる。
そして、相手にとっても「これは自分の職種、仕事にとっても非常に意味のあることだ」と、それなりに腹に落としてもらうために、コミュニケーションを設計していく必要があるなと思う。


ソーシャルワーカーひとりで、問題解決なんてできやしない。



ソーシャルワーカーとして、どう問題解決の方向性を見切り(面接、アセスメントは主にここまで)、その上で、問題解決に向けて、投入可能なリソースを見出し、かつ、それらをどれだけ、早急に、かつ各々のリソースが有する最大限のパフォーマンスを発揮してもらいながら、総動員できる状況を創り出すか、ということもまた、この仕事のおもしろいところだなと最近よく思う。



「やるべき仕事の意味を他職種と共有、投入できるリソースを総動員し、最大限のパフォーマンスを発揮してもらう」という連携アプローチ。


そのおもしろさに気づいた=体感的に上記を為すことができるようになってきたことだと思うので、これをもう少し言葉に落とし込んでいきたいというのが、次なるテーマでもある。






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