未来は、言葉で創られる。

公開日: 2013/11/17 MSW SCA 思索 自分史



Social Change Agencyの初めての企画が無事終了した。
(簡易レポートはこちら)

多くの方と、言葉を交わす中で、自分が考えていたことが、
自分だけの世界の中で完結していることではなかった、という
ことを確信としてもつことができた。

私は、この確信を握り締め、次の階段へと歩みを進めようと思う。


昨日は、恥ずかしながら自分語りを含めた、
SCA設立経緯の話をさせていただいた。

非常に不思議な気分だった。
会が終了して、夜も更けた新宿でメンバーと話をして、
帰りの電車で考えたことを、後日談として、少し記しておきたいと思った。


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「なぜ、こんなことをやろうと思ったのか?」

この問いに答えるのは容易い。

「気がついたら、そうなっていた」

でも、これでは、人を納得させられない。



私は、就活も散々だったし、援助者としてもスロースターターであった。
だからこそ、実践を言葉にし続けるという、たったひとつのことを自分に課し、
小さな階段を少しずつ登っていった。


だから、わたしは、小さな階段の一段一段がはっきりと見える。
どの階段にいる人の気持ちも慮ることができる。


人から見たらどんなに小さい段差だって、
昇ってみる前は、誰だって怖い。
でも、昇ってみなければ、見ることのできない景色がある。


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私が就職してから、大学の恩師に贈られたノートに最初に書いたのは、
「患者さん家族への自己紹介をどうやってするか」という一文だった。

そして、7年が経った。
私が口にする言葉は、「”Social Worker”として社会を支え、"Social Change Agent"として社会を変えよう。」に変わった。



「社会を変える」という言葉が大それたように聞こえるのなら、
こう言い換えてみるといいのではないかと常々思っていた。


「社会を変えること」は、
「自分と、自分の周りの誰かにとっての今日を、
昨日よりも”少しだけ”、いい1日にするために行動すること」だ。


私は、いつもそう考える。
そして自分を励ましている。


「少しだけ」×続ける=(可能性・無限大)


続けることが大切なんだ。
「少しだけ」であっても、
続けていくことで、可能性は累乗的に増えていく。


自分に少しだけ、期待してあげること。
自分に少しだけ、発破をかけてあげること。


「少しだけ」×続ける=(可能性・無限大)


それを続けていれば、今日は昨日より「少しだけ」楽しくなり、
仲間は増え、場が生まれ、そして、自分の周りの景色が少しずつ変わる。
自分の周りの景色が変われば、自分の周りの社会が変わる。


”少しだけ”、なら、そんなに難しいことじゃない。


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私は、言葉にし続ける中で、現場で抱いた問いや問題意識を捨て去ることはできなかったし、忘れ去ることもできなかった。そのままにしておくこともできなかった。


私は突飛な能力はなくとも、問いや問題意識を
「そのままにしておくこと」だけは、自分に許すことができなかった。


わたしは、自分が欲しかった場を自分でつくろうと思った。
自分と周り数人にとっての「昨日より今日が”少しだけ”よい日になるように」


だから、いつも「手持ちの資源でできること」を考えていた。
資源を増やしつつ、今現在の資源で可能なことを考えることをやめずにきた。


やりながら、考える。
他者に、周りの人間に、そして、社会に投げかけてみなければ、
何の反応も得られない。


”いつか”を待ってはいられない。
”いつか”は「いつくるかわからない」からだ。


「いつか、私にもっと力がついたなら」
「今の私では、力不足だから、いつか。」

私は、この2つの言葉を自分に言い聞かせることだけはしたくない。


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”いつか”を、限りなく、今に近づける。


発信した先に、誰も受信してくれる、受け止めてくれる人がいないのではと
思ったら、それは、哀しい社会だ。

宛先不明なメッセージは行き場を失い、彷徨う。
それは、苦しく、哀しい。


もし、誰かが、声をあげようとしたとき、
その声を受け止めてくれる場があれば、
人は、その場に身をあずけるように、大きく振りかぶって、
誰かが自分の声を拾ってくれると信じて、言葉を空に向かって投げることができる


”こういうことがしたいけれど、
どう一歩を踏み出していいかがわからない”


そんなことを思う人たちにとっての、
身を預け、大きく振りかぶって言葉の放物線を未来に放ることのできる”場”
私は、そんな場が欲しかった。


言葉が未来を創る。
私は、これから、登るべき階段を、自分の言葉で見出す。


未来に言葉で放物線を描く。
空に大きな放物線を描きながら進んでいく言葉を仰ぎながら、走り出す。


ボールが落ちそうになっても、受信してくれる人がたくさんいれば、
自分より速く走れる人、自分よりクラブさばきがうまい人、そんな人たちが、
変わりにキャッチしてくれるかもしれない。


それが、
「もし、誰かが、声をあげようとしたとき、
その声を受け止めてくれる場」でもある。


未来に向けて言葉を投げよう。
それは合図となり、自分の行動を導く。
すべては、自分が欲しかった未来のために。


未来に言葉を投げると同時に、放物線の下を走り出す。
そうすることで、”いつか”は、限りなく、今に近づく。


だから、今日も、そして明日も、言葉にしよう。
未来に言葉で放物線を描こう。


未来は、言葉で創られるのだから。




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